中高年になって山歩きに目覚めたが,2003年になって,突然,野の花にも目覚めた。
以前は所要時間ばかり気になって脇目も振らずに山に登っていたが,今は登山道脇の地べた(に咲いている花)に目を凝らしながら登っている。
どうも,所要時間とか花を撮らねばといった強迫観念にばかり駆られ,周りの風景を楽しむような本来の自然を満喫する余裕がない。
過酷な自然の中に咲いている花に惹かれカメラに収めるとは一見心優しいイメージではあるが,単にいろいろな種類の花を数多く撮って自慢したいだけだ(大した自慢にならないって!)。
ただ,まじめな話,売っている花や百合が原公園とかに咲いている花には関心はないが,(特に山に咲いている)野の花に興味が沸くのは事実である。
基本的に近郊の山々で撮った写真なので,当然のことながら,山が違っても写真の多くで同じ種類の花が重複しているのは致し方ないところだ。
したがって,「恵庭岳のエゾムラサキツツジ」と「空沼岳のエゾムラサキツツジ」のどこが違うんだと訊かれても,そんなに植生が異なるとも思われないので,「同じです」あるいは「咲いている場所が違います」と答えるくらいである。